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「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態

執筆者
Web担当者Forum
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2026年2月12日、Hakuhodo DY ONE主催の「AI検索カンファレンス2026 生成AI時代の検索マーケティング最前線」と題したイベントが開催された。AI検索の最前線を知る同社のメンバーが、生成AI時代のSEO・AIO・検索連動型広告を総括し、業界最先端の知見と実践事例を体系的に紹介した。

本イベントの内容を、前後編に分けてレポートする。

※本記事は2026年3月26日に株式会社インプレスが運営するWeb担当者Forumに掲載された記事を転載しております
 元記事:https://webtan.impress.co.jp/e/2026/03/26/52241

AI検索の今とこれから~生活者行動・ツール・広告の変化~

1つ目の講演は、「『AI検索白書』で紐解くAI検索の今とこれから~生活者行動・ツール・広告の変化~」と題して、メディアビジネス本部の村上祐氏と増本美加氏が登壇。Hakuhodo DY ONEの次世代検索研究所が202632日に発行した「AI検索白書2026」の内容を中心に紹介した。

01_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態(左)メディアビジネス本部 本部長 村上祐氏
(右)メディアビジネス本部 プラットフォームビジネス企画局 第二推進部 増本美加氏


AI検索白書2026202511月の調査データに基づいている。すでに発行済の2025年版(20253月調査)のデータと時系列で比較できるため、「AI検索の経年変化を見られる唯一の白書だ」と村上氏は語る。

白書を読み解くにあたって、用語は下記のように定義されている。

  • 従来型検索:GoogleYahoo!などでキーワード検索し、検索結果からWebサイトにアクセスするもの

  • 検索AIサービス:ChatGPTGoogle AIモード、Geminiなどのチャット型ツール

  • AI検索:検索AIサービスと対話して解決に至る行為

検索AIサービスは、それぞれ参照するデータ、連携サービスなどに違いがあり、生活者の選択肢は多様化しています。注目すべきは、2025年9月にGoogleがAIモードを提供開始したことです。独立したツールではなく、Google検索の一部として展開されたことで、従来型検索への影響も含めて注目していく必要があります(村上氏)

AI検索の利用状況については、Webブラウザでは従来型検索が96%を占めている一方で、アプリでは従来型検索が70.9%、ChatGPTが16.2%となっている。セッション数についても、ChatGPTは2025年1月の6億から、12月には16億と2.5倍に増加している。

02_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態

  GoogleとChatGPTアプリのセッション数推移 

検索AIサービスの利用率は昨年から約3倍に伸長

続いて増本氏が「AI検索白書2026」の調査データを紹介した。

まず、検索AIサービスを利用するようになってから、従来型検索の利用の減少を自覚している層は22.1%に達し、前回調査(18%)から微増した。特にAI検索の利用頻度が高い層ほど従来型検索の減少を強く実感している傾向が見られた。

AI検索の利用率については、プライベートシーンが27.6%(前回8.4%)、ビジネスシーンが29.9%(前回9.4%) となっており、いずれもわずか半年の間で約3倍に伸長していることがわかった。

03_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態AI検索の利用率は昨年から約3倍に

前回調査では、利用率に年代差がありましたが、今回の調査では年代差がほぼ解消されました。AI検索に本格的に転換していることがうかがえます(増本氏)

AI検索サービスの知名度については、ChatGPTが70%(前回比+36.2pt)で1位、2位がAIモード67%、3位がGemini56%(前回比+33pt)と続く。いずれも利用率も伸びている。

流行語大賞にノミネートされたChatGPTはもちろん、Google検索にAIモードが搭載されたことで、これまで利用していなかった層も自然にAI検索を利用する機会が増えたと予想されます(増本氏)

利用目的は「情報収集」が約7割

検索AIサービスの利用目的については、情報収集が71.1%で最も多かった。一方、10代〜30代では「対話/壁打ち」目的でも一定規模で活用されていることがわかった。

04_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態

検索AIサービスとの関わり方

プライベートにおける旅行計画を想定した調査では、検索AIサービスの利用局面として、「現地付近の観光スポットや名所調査」が最も多く、「旅行先の目的地候補の抽出」が続いた。「目的地候補の比較検討」でも使われており、初期の情報収集だけでなく比較検討においても利用されていることがわかる。

05_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態

プライべートのどのような検索行動で検索AIサービスを利用するか 

ビジネスシーンでは、「情報収集・リサーチ」が最も多かった。加えて、データ分析・整理、企画立案・アイデア出しなど、考える業務でも使われていることがわかった。また、文章要約・作成、翻訳といったテキストのアウトプット制作にも活用されている。一方で、画像や動画生成、スライド作成、コード生成などは現時点での利用は低い水準となっている。

06_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態

ビジネスシーンのどのような検索行動で検索AIサービスを利用するか

4人に1人が「ゼロクリックサーチ」で問題解決

生成AIの回答に対する信用度について、前回調査では、若年層ほど信用度が高く、年代が上がるに連れて下がる傾向が見られたが、今回の調査では年代差がほぼ解消され、全世代で約半数が「信頼できる」と回答した。

また、「ゼロクリックサーチ」の実態についても紹介された。ゼロクリックサーチとは、質問に対してAIが回答を返し、ユーザーはWebサイトにはアクセスせず検索行動が終わることを指す。

ゼロクリックサーチの普及は、Webサイトへの流入減少、リターゲティング広告の配信対象減少につながるため、今回初めて実態調査を行いました。

結果、生成AIの回答のみで解決した層は13.7%、その後、追加で検索AIサービスに質問を行った層が10.2%にのぼり、合わせて23.9%がゼロクリックサーチに該当することが判明しました。ほぼ4人に1人の割合です。

一方で、生成AIの回答では不十分で従来型検索をした人が32.8%と最も多くなっていることから、Webサイトの運営者にはAI対策はもちろん、従来型のSEOも引き続き必要であることがわかりました(増本氏)

07_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態ゼロクリックサーチの実態

生成AIの回答が来店・購買につながる時代に

購買行動については、生成AIの回答を元に購買/来店した人は7.4%という結果が得られた。

まだ少数ではありますが、一定数のユーザーは購買/来店につながっていることがわかりました。今後、検索AIサービスがショッピング機能を拡充すると、AI起点の購買/来店が伸びていくと予想できます(増本氏)

一方で、検索連動型広告については、約6割が意図的にクリックを避けている実態が明らかになった。気にせずクリックする、または広告だと意識していないユーザーは4割となった。広告を受容するユーザーがクリックする理由は「自分が求めている情報と一致した」が約3割となった。一方で広告非受容者の多くはクリックしない理由を、「広告の内容に興味がない」「求めている情報と異なる」と回答した。

08_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態広告受容と行動背景

すでに米国ではAI検索広告が展開されていることから、「今後、日本でも、ユーザーのニーズに合わせた、よりパーソナライズされた広告配信が実現できると考えられる」と増本氏は話す。

ショッピング機能が登場、国内での展開も時間の問題

2025年11月にChatGPTのショッピングアシスタント機能が実装され、Google AIモードでも広告配信されることが発表された。ChatGPTのショッピングアシスタント機能は、対話を通じてユーザーの条件・嗜好を絞り込み、製品をレコメンドしてくれる。それに対して気に入った理由、気に入らなかった理由を選択すると、さらにそれを踏まえた最適提案を返してくれる。村上氏は「AI検索とショッピング機能は非常に親和性が高い」と強調する。

一方、米国で先行展開されているGoogleのAI検索広告は、P-MAXなど自動化キャンペーンを介して配信される。日本でも展開されることが予想されるため、自動化キャンペーンに対応していくことが重要だ。あわせて、ショッピング広告の商品フィードの充足などが求められる。

現在、米国でのGoogleのAI検索広告の掲載面はAI OverviewsとAIモードだ。Googleでは、直近リリースされた「AIMAX for サーチキャンペーン」を2026年の重点プロダクトとして推進している。AIMAX は、キーワードマッチング拡張、テキスト自動生成、リンク先拡張を行う拡張自動化ソリューションだ。

AIMAXはAI検索広告のリソースを見据えた準備だと、Googleの日本支社の社員が言っています。日本への導入はいつ来てもおかしくない段階なので、即応できる体制の構築が必要です(村上氏)

AIMAXは、広告生成の除外設定や事前確認などのアップデートが予定されている。また、ショッピング機能の基盤であるGoogle Merchant Centerについても、動画自動生成、商品のQ&A生成などのアップデートがあり、AI検索に配信することを見据えて進化している。

本講演で紹介しきれなかった調査結果や独自データが盛り込まれた「AI検索白書2026」は無料でダウンロードが可能だ。

AI検索について読み解くパネルディスカッション

続く2つ目の講演は、「AI検索最前線 — ONE-AIO Lab調査・研究データで読み解くトレンドと生活者の未来」と題し、主要AI検索エンジンの最新トレンドやAI検索におけるショッピング対応について下記の5名によるディスカッションが行われた。

09_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態(左上)株式会社AI Hack 代表取締役 中道 大輔氏
(右上)Hakuhodo DY ONE オウンドソリューション本部 SXOソリューション局 局長 ONE-AIO Lab 所長 登 章良氏
(左下)Hakuhodo DY ONE オウンドソリューション本部 SXOソリューション局 増渕 佑美氏
(中央下)Hakuhodo DY ONE ECマーケティング本部 本部長代理 毛利 崇之氏
(右下)Hakuhodo DY ONE オウンドソリューション本部 本部長 平林 孝仁氏

ONE-AIO Labは、2023年10月にAI検索時代のブランド戦略再定義と事業成長支援を目的に設立され、大きく下記の3つのテーマで調査・研究を行っている。

1. AI検索の普及や利用実態の把握

AI検索シェアの未来予測、SEO上位サイトのAI流入比率、Search Consoleを用いたCTRへの影響などを定点観測している。その他、AI Overviewsの表示内容の分析、引用URLと検索表示順位の関係などを調査し、AIO投資への戦略判断の根拠を可視化している。

10_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態AI検索への投資判断をサポートできるデータの整備

2. AIアルゴリズム分析・施策発掘

AI検索結果と相関する指標を分析しており、AIモデルによって相関の度合いが異なるものの、「指名検索数」「サイテーション」、「SEOスコア」などの要素が生成結果に関連があることを発見している。

11_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態AIサービスごとに相関の高い指標を発掘

力を入れているのはクエリファンアウト(Query Fanout)の深掘りだ。クエリファンアウトとは、ユーザーが入力したプロンプトから、AIが複数の検索用サブクエリを自動生成して、並列検索を行う仕組みを指す。

12_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態クエリファンアウト技術の深掘り

調査の結果、サブクエリ経由の検索上位ドメインは、AIの最終回答に引用されやすい傾向が判明した。また生成されるサブクエリはAIモデルごとに特性が異なり、例えば「モデルAは一般名詞(非指名)が重視される」、「モデルBの場合はブランド名を含みやすい」といった差異も明らかになっている。

これらの分析から、自社の業界に関連するプロンプトのサブクエリ把握とSEO施策の実施が、AI検索対応に必要になると考えられます。同時に、AIに自社ブランドが優先的に想起されることが重要になります。現在、サブクエリにおけるブランド引用へ影響する指標の特定を進めています(増渕氏)

13_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態サブクエリに対するSEOの重要性が増している

3. AIによる業務効率化・高度化

同社はAIを活用して、人力では困難だった高度かつ細やかなSEO施策の実現を目指している。

1つ目は、ベクトル埋め込みを利用した「コンテンツ数値化による施策高度化」だ。これにより、重複コンテンツの機械的な検知や、戦略的なトピッククラスター設計・強化を実現する。登氏は「ベクトル空間上での数値化は、感覚的な意思決定を避ける上で重要な指標だ」と述べた。

2つ目は、「大量URLに対するユニークコンテンツの生成」である。商品説明や、口コミサマリーなどを適切な品質管理を前提にAIで生成することで、ページ内でのUX向上、テキスト生成業務の運用効率化、キーワード拡充が期待できるという。

生成AIのショッピング機能に自社製品をレコメンドしてもらうための有効施策

続いて、毛利氏よりAI検索ショッピングの取り組みについて説明があった。ChatGPTのショッピングアシスタント機能について、毛利氏は「認知・比較検討から、売り場訪問まで生成AI上で行われるパラダイムシフト」と表現する。

14_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態AIの登場による生活者の購買体験の変化

これを受け、同社は2026年2月に、生成AIでの購買体験を最適化するサービス「ONE-AIO Lab for Ecommerce」をリリースし、AI推奨を獲得しショッピング機能に表示されるための指標などを調査研究している。

事例として、TSUKURI DESIGNのメンズフェイスケアブランド「myberyl(マイベリル)」の改善事例が紹介された。改善前は、60種類の購買意図を含むプロンプトを実施しても、ChatGPTのショッピングカードに1件も表示されない状態だった。

露出改善に向けて実施した施策のうち、特に効果があったのは以下の2点だ。

  • ブランドECサイト:構造化データを実装し、AIクローラーによる見つけやすさを向上
  • Amazon:FAQコンテンツを実装し、生成AIの対話形式に適合する「確からしさ・形式適合性」を強化

施策を実施した結果、ブランドECサイト、Amazonのいずれにおいても、表示ポジション、表示スコアが向上しました。特に、Amazonは施策効果のインパクトが大きい結果となりました(毛利氏)

15_「検索」の4人に1人がサイトを訪れない? 2026年版AI検索白書が示す「ゼロクリック」の実態改善事例の実証結果

なお、2025年末には、AmazonがChatGPTからのクローラーをリジェクトするというニュースも報じられた。こうしたプラットフォーム側の仕様変更は今後も続くと予想されるため、引き続き影響を与える指標や施策を検証していく予定だ。

毛利氏は、日本国内においてAI検索上で決済まで完結する文化が浸透するかは不透明としながらも、「購買の検討や比較フェーズにおいては、生成AIの活用が進むだろう」と予測した。

これらの事例を受け、中道氏は自身も購買を生成AIに委ねていることを明かし、生命保険や妻の化粧品選びでの活用例を紹介した。

生成AIの、忖度することなくフラットに最適な提案をしてくれる点に大きな便益を感じているため、今後も積極的に活用していきたい。同時に、AIのレコメンド対象に選ばれないことは、今後、小売事業者にとって機会損失になるでしょう(中道氏)

まとめ

最後に登壇者はそれぞれ次のように語り、ディスカッションを終えた。

AI検索においては、従来型のSEO施策の多くが今後も重要と考えます。一方でクエリファンアウトなどのAIの技術進歩に合わせて、アプローチは進化させていく必要があります。先読みが難しい領域ではありますが、だからこそデータに基づいて向き合うことが大切です(増渕氏)

この領域は変化が激しいので私たちも手探りですが、だからこそ、AIO対策やAIショッピングの未来についてご興味がある方は、お気軽にご連絡ください(毛利氏)

AIはここ数年、デジタルデータを中心に学習することでブランド認識をしています。そのため、人間が何十年かけて築き上げ、認知してきたブランドとは異なる認識を持っている可能性があります。自社ブランドがAIの目にどう映っているのか、今一度、AIの認識状況を確認してほしいです(中道氏)

AIに関する情報は多種多様混在しており、マーケティング担当者の皆様は意思決定が難しい領域だと思います。具体的な利用状況やAIO施策、その他、いつから対策を検討すべきかなどの漠然としたフェーズでのご相談も含めて、ご要望に合わせてご支援させていただきます(登氏)

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企業ホームページ活用とデジタルマーケティングの2軸のテーマで解説記事・コラム・ニュースなどを日々提供するオンラインメディア。扱うテーマは「Webサイト構築・運用」「SEO」「リスティング広告」「アクセス解析」「ユーザビリティ」「CMS」「広告」「マーケティング」「ソーシャルメディア」「広報・PR」「EC」「スマートフォン」など。

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