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ゲーム内広告は購買意向を高める?SUBWAYのブランドリフト調査で見えたインゲーム広告の効果

執筆者
丹羽 巧
この記事は約1分で読めます

近年、生活者のメディア接触が多様化する中で、広告主企業には、生活者の関心や行動文脈に沿った自然なブランド接点づくりが求められています。
その中で注目されている広告手法の一つが、ゲーム空間内の看板やサイネージなどに広告を掲出する「インゲーム広告」です。ゲーム体験を大きく阻害せず、生活者がゲームをプレイしている自然な文脈の中でブランド接触を生み出せる点が特徴です。

Hakuhodo DY ONEでは、WATAMI FAST CASUAL MANAGEMENT株式会社が展開するサンドイッチチェーン「SUBWAY」の商品「えびアボカド」を題材に、インゲーム広告の広告効果を検証するための広告配信およびブランドリフト調査を実施しました。

本記事では、インゲーム広告が生活者のブランド認知やブランド想起、購買意向などにどのような影響を与えたのかを詳しく解説します。

なぜ今、インゲーム広告に注目するのか 

近年、デジタル広告市場が拡大する一方で、生活者のメディア接触は多様化しています。そのため、広告主企業には、生活者が自然に接しているメディアや行動文脈の中でブランド接点を作ることが求められています。
ゲームは、若年層だけでなく幅広い生活者が日常的に接触するメディアの一つです。テレビや新聞が、番組や記事というコンテンツを通じて生活者と接点を持つように、ゲームもプレイ体験というコンテンツを通じて生活者と継続的に接点を持つメディアとして捉えることができます。実際に、2024年の国内モバイルゲーム人口は4,278万人とされ※1、日本国内でも多くの生活者にアプローチできる大規模な接点となっています。

その中でも注目されているのが、ゲーム空間内の看板やサイネージに表示される「インゲーム広告」です。動画広告やポップアップ広告とは異なりゲーム体験を中断しにくく、街中の屋外広告のように、プレイヤーがゲームを楽しんでいる文脈へ自然に溶け込む形でブランドに触れてもらえる点が特徴です。特にスマートフォンゲームは、移動中・休憩中・就寝前といったすき間時間に利用されることも多く、生活者の日常に深く根ざしたメディアといえます。
こうした背景を踏まえ、今回は実際のファストフード商材を題材に、インゲーム広告がブランド指標や購買意向にどのような影響を与えるのかを検証しました。

※1 参照元:株式会社KADOKAWA Game Linkage、「ファミ通ゲーム白書2025」、2025年8月6日

今回のブランドリフト調査の概要

今回の検証では、SUBWAYの商品「えびアボカド」を題材に、インゲーム広告の広告効果を検証するための広告配信およびブランドリフト調査を実施しました。
ゲーム空間内の看板やサイネージなどに広告を自然に表示し、広告接触者と非接触者のブランド効果指標を比較しています。
主な調査項目は以下のとおりです。

  • 広告認知度

  • ブランド認知度

  • ブランド印象

  • ブランド想起

  • 購買意向

  • ゲーム中のテイクアウト想起経験

  • ゲーム内広告への印象

  • ゲームプレイ頻度別の傾向 

今回の調査では、ファストフード商材とスマートフォンゲームプレイ中の軽食・テイクアウト需要との親和性にも着目しました。スマートフォンゲームの利用シーンは、すき間時間や休憩時間と重なりやすく、軽食やテイクアウトを想起しやすいタイミングとも接点を持ちやすいと考えられるためです。

調査結果から見えたインゲーム広告の効果

購買意向は広告接触者で約34%高い結果に

今回の調査では、インゲーム広告接触者は非接触者と比較して、購買意向が約34%高い結果となりました。
購買意向は、広告施策の成果を考えるうえで重要な態度変容指標の一つです。今回の結果から、インゲーム広告は、認知の獲得だけにとどまらず、商品やブランドの利用意向にも関連する可能性が示唆されました。
ゲーム空間内に自然に表示される広告は、プレイヤーの体験を大きく妨げることなくブランド接触を生み出せる点が特徴です。そのため、広告に対する違和感やストレスを抑えながら、ブランドや商品への興味・関心を高める接点になり得ると考えられます。

01_ゲーム内広告は購買意向を高める?サブウェイのブランドリフト調査で見えたインゲーム広告の効果

ブランド印象・ブランド想起など、その他のブランド指標も上昇

購買意向だけでなく、ブランド印象やブランド想起においても、広告接触者が非接触者を上回る結果となりました。具体的には、ブランド印象は約36%、ブランド想起は約44%高い結果となっています。 

02_ゲーム内広告は購買意向を高める?サブウェイのブランドリフト調査で見えたインゲーム広告の効果ブランド印象は、ブランドに対する好意やポジティブな印象形成に関わる指標です。また、ブランド想起は、生活者が特定のカテゴリや利用シーンを思い浮かべた際に、そのブランドを思い出せるかに関わる指標です。
ファストフード商材の場合、「何か軽く食べたい」「テイクアウトしたい」といった瞬間的なニーズが生まれたタイミングで、ブランドが想起されることは重要です。今回の結果は、インゲーム広告がブランドへの印象形成や、利用シーンにおけるブランド想起の向上にもプラスに作用する可能性を示しています。
また、広告認知度やブランド認知度を含むその他の項目についても、広告接触者は非接触者を上回る結果となりました。

高頻度スマホゲームプレイヤーではさらに高い傾向

本調査では、スマートフォンゲームを「毎日」または「週2〜3日」プレイするユーザーを、高頻度スマホゲームプレイヤーとして定義し、広告接触者全体との比較もおこないました。
その結果、高頻度スマホゲームプレイヤーでは、広告接触者全体と比較して、各ブランド指標でさらに高い傾向が確認されました。
日常的にスマートフォンゲームに接しているユーザーほど、ゲーム空間内の情報や演出に自然に触れる機会が多く、ゲーム内に表示される広告も受け取りやすいためと考えられます。

この結果から、ゲームを頻繁にプレイしているユーザーは、インゲーム広告の効果が特に表れやすい有望なターゲット層といえます。たとえば、ゲーム・エンターテインメントサービスやゲーム関連機器など、親和性の高い商材であれば、ターゲットと配信文脈が一致しやすく、より効果的かつ自然なブランド接触が期待できます。

03_ゲーム内広告は購買意向を高める?サブウェイのブランドリフト調査で見えたインゲーム広告の効果

ゲーム中のテイクアウト想起経験は約2.1倍に

スマートフォンゲームをプレイ中に「テイクアウト・デリバリーを利用したくなる経験」についても聴取したところ、広告接触者は非接触者と比較して約2.1倍(113%増)という結果となりました。
また、高頻度スマホゲームプレイヤーでは、広告接触者全体と比較してさらに約14%高い結果となっています。
スマートフォンゲームは、日常のすき間時間や休憩時間にプレイされやすいメディアです。こうしたタイミングは、軽食やテイクアウト、デリバリーの利用を想起しやすい時間帯とも重なります。

今回の結果から、インゲーム広告は、生活者の行動文脈に沿った広告接点として、ファストフードやテイクアウト商材との親和性が高い可能性が示唆されました。

04_ゲーム内広告は購買意向を高める?サブウェイのブランドリフト調査で見えたインゲーム広告の効果

ゲーム内広告のフォーマットに対する印象も好意的な傾向

ゲーム内広告に対する印象について、「好意的」または「やや好意的」と回答した割合が、広告接触者が非接触者を上回る結果となりました。
インゲーム広告は、ゲームプレイを中断させる形式ではなく、ゲーム空間内の看板やサイネージなどに自然に表示される点が特徴です。そのため、広告そのものが好意的に受け止められやすいと考えられます。
この点は、株式会社ARROVAと株式会社博報堂DYホールディングスが実施した「ゲーム内の広告に関する生活者調査」※2においても、インゲーム広告はゲーム体験を妨げにくく、従来のデジタル広告と比較して受け入れられやすい広告フォーマットであることが示されています。広告主企業にとって、広告効果だけでなく、生活者にどのように受け止められるかは重要な観点です。

今回の結果は、インゲーム広告が、ブランド接触とユーザー体験の両立を図りやすく、好意的な広告接触体験を生み出しやすい広告手法であることを示しているといえます。

※2 参考:株式会社ARROVA、 「ARROVAと株式会社博報堂DYホールディングス、ゲーム内の広告に関する生活者調査を実施」、2026年5月12日

05_ゲーム内広告は購買意向を高める?サブウェイのブランドリフト調査で見えたインゲーム広告の効果

ファストフード商材とインゲーム広告の親和性

今回の検証結果から、インゲーム広告は、ファストフードやテイクアウト商材と相性のよい広告接点を創出できる可能性が高いことが見えてきました。
ファストフード商材は、「今食べたい」「手軽に済ませたい」「テイクアウトしたい」といった生活者の短期的なニーズと結びつきやすい商材です。一方で、スマートフォンゲームは、休憩時間やすき間時間など、生活者が一息つくタイミングで利用されやすいメディアです。
この2つの文脈が重なることで、ゲームプレイ中に軽食やテイクアウトを想起しやすくなり、インゲーム広告がそのタイミングでブランド接点を作る役割を果たす可能性があります。
また、今回の結果はファストフード商材に限らず、以下のような商材にも応用できる可能性があります。

・飲料
・菓子・軽食
・コンビニ・小売
・日用品
・デリバリーサービス
・エンタメ・アプリ・サブスクリプションサービス
・通信・モバイルサービス

これらに共通しているのは、生活者のすき間時間や休憩時間に利用・検討されやすい商材であることです。インゲーム広告は、こうした商材に対して、生活者の自然な行動文脈に沿ったブランド接点を作る手法として活用できる可能性があります。
一方で、インゲーム広告の効果を最大化するためには、広告を掲載するゲームのジャンルと商材・クリエイティブの親和性、およびプレイシーンとの文脈の一致性が重要です。
コンテンツの文脈と広告の一致性はあらゆる広告フォーマットにおける共通の重要ポイントですが、インゲーム広告はゲーム内に自然に溶け込む広告フォーマットであるため、文脈の一致性に加えて視覚的にもコンテンツとなじむことができます。この点は他の広告フォーマットにはない独自の強みであるといえます。

おわりに

今回は、SUBWAYの商品「えびアボカド」を題材に実施した、インゲーム広告のブランドリフト調査結果について解説しました。
調査の結果、インゲーム広告接触者は非接触者と比較して、購買意向・ブランド印象・ブランド想起・ゲーム中のテイクアウト想起経験など、すべての検証項目で高い結果となりました。
特に、購買意向が約34%高く、ゲーム中のテイクアウト想起経験が約2.1倍となったことから、インゲーム広告がファストフード商材をはじめとした生活者に身近な商材と高い親和性を持つ広告手法である可能性を示すものです。

インゲーム広告は、生活者の自然なゲーム接触の中でブランド接点を創出できる広告手法です。今後、業種・商材ごとの効果検証を積み重ねることで、広告主企業がマーケティング施策に取り入れやすい広告手法として、さらに活用の幅が広がっていくと考えられます。
Hakuhodo DY ONEでは、今後もインゲーム広告をはじめとしたゲームメディアの活用可能性を検証し、広告主企業のマーケティング施策を支援してまいります。

インゲーム広告の出稿や効果検証にご関心のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

調査概要
  • 調査主体:Hakuhodo DY ONE
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2026年4月2日〜2026年4月8日
  • 調査対象:日本全国の10代から60代の男女
  • 対象広告:インゲーム広告
  • 主な調査項目:ゲームプレイ頻度、広告認知度、ブランド認知度、ブランド印象、ブランド想起、購買意向、ゲーム中のテイクアウト想起経験、ゲーム内広告への印象
 ※本記事の挿入画像の一部は生成AIを利用して作成しています。 

この記事の著者

丹羽 巧のプロフィール写真

丹羽 巧

2018年デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(現:株式会社Hakuhodo DY ONE)に入社。LINE公式アカウント向けCMSツールの商品企画・販売戦略立案に従事し、プロダクト設計から新規サービス開発プロジェクト推進まで幅広く経験。その後、株式会社ARROVAへ出向し、ゲームを活用した広告商品の開拓、メディア事業会社との事業連携を推進。

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