【商業施設・小売業界向け】業界特有の課題を解決!LINE通知メッセージ実践セミナー 〜導入事例から学ぶ、会員向け通知設計と来店・購買・継続につなげる活用のポイント〜【セミナーレポート】
- 執筆者:
- ONEDER編集部
2026年6月23日、株式会社Hakuhodo DY ONEは、「LINE通知メッセージを活用した顧客接点強化」をテーマとしたセミナーを開催しました。
会員向けの重要なお知らせをメールやアプリ通知で送っても、「埋もれて読まれない」「プッシュ通知がオフで届かない」といった課題に直面していませんか?こうした情報の不達は、休眠顧客の増加や来店・購買の機会損失を招くだけでなく、CRMに活用できる顧客基盤の構築を妨げる大きな要因にもなります。
そこで、LINEヤフー株式会社のパートナーであるHakuhodo DY ONEが、「LINE通知メッセージ」をテーマに、豊富な実績にもとづくノウハウを解説する業界別セミナーを開催しました。第1回(2026年6月23日開催)となるセミナーでは、「商業施設・小売業界」の方向けに、LINE通知メッセージを起点に会員サービスを活性化し、来店・購買促進やID連携による継続的な接点を構築する手法を具体的に解説しました。
本記事では、セミナーで語られた、「通知するだけ」で終わらせず顧客基盤を活用して再来店・再購買につなげるための実践的な設計ポイントを詳しくお伝えします。
【登壇者】
鴨志田 一樹
株式会社Hakuhodo DY ONE
エンゲージメントソリューション本部
※本記事は、2026年6月23日に開催されたセミナーの内容をもとに、一部加筆・修正して掲載しております。
商業施設・小売業界が抱える課題
商業施設・小売業界におけるマーケティング活動において、顧客との良好な関係性を維持することは極めて重要です。しかし、多くの企業が以下の三つの大きな課題に直面しています。

株式会社Hakuhodo DY ONE エンゲージメントソリューション本部 鴨志田 一樹
重要なお知らせの埋没と機会損失
第一の課題は、会員向けの重要なお知らせが他の情報に埋もれ、生活者の購入や再来店の機会を逃している点です。生活者からは「ポイントの有効期限がいつの間にか切れていた」「会員特典のお知らせを見逃していた」このような声が数多く寄せられています。
その背景には、スマートフォンの普及による情報量の増大があります。アプリのプッシュ通知がオフにされていたり、メールが大量のプロモーションに埋もれて判別しづらくなったりしているのが現状です。到達率を高める手段としてショートメッセージ(SMS)も存在しますが、1通あたりの配信コストが高く、信頼性の面でも課題が残ります。
会員基盤の活用不足
第二の課題は、構築した会員基盤を再来店や購買につながる接点として十分に活用できていない点です。せっかく会員登録をしていただいたにもかかわらず、その後の来館や購買につながっていないケースが多く見受けられます。
これは、生活者との継続的な接点が不足していることに加え、企業から送るメッセージが「次に何をすべきか」という具体的な行動へとつながる動線になっていないことが要因と考えられます。
CRMの悪循環と顧客の休眠化
これらの結果として生じる第三の課題が、CRM(顧客関係管理)に活用できる顧客基盤が育ちにくいという点です。会員数は増えても実際に反応が得られない、あるいは休眠化してしまう生活者が多いのが実情です。
一人ひとりに合わせた最適な情報を届け、エンゲージメントを高めるためには、顧客データを活用した施策が不可欠です。しかし、接点が途絶えてしまうことでデータが蓄積されず、施策の精度が上がらないという悪循環が生じています。
このような状況を打破するために、「重要なお知らせに気づいてもらい、自然に次の行動へと導くための新たな動線設計」が求められています。
「LINE通知メッセージ」がもたらす新たな顧客接点
前述の課題を解決する手段として注目されているのが「LINE通知メッセージ」です。
この機能は、従来のLINE活用とは異なる画期的な特長を持っています。
LINE通知メッセージの基本概要については、以下記事をご確認ください。
他チャネルと比較した優位性
ハガキやメール、SMSといった従来のチャネルと比較すると、LINE通知メッセージは有力な選択肢の一つです。
開封率の高さはもちろん、配信費用の抑制、双方向のコミュニケーション、そして顧客データとの連携のしやすさにおいて、活用の幅が広がります。

また、生活者視点でもさまざまなメリットがあります。
- 信頼性:
審査を通過した公式アカウントからのみ送信されるため、安全性の高い情報だと判断できます。 - 確実性:
日常的に利用しているLINEに届くため、重要な情報を生活の中でより確実に確認できます。 - 利便性:
メッセージを受け取るだけでなく、詳細の確認や手続きへスムーズに移行できます。
企業にとっての戦略的価値
企業側にとっても、電話番号を起点に自然な流れで友だち追加へつなげられる点は大きな強みです。
LINE通知メッセージを経由して登録したユーザーは、予約や購入のような具体的なアクションを経ているため、アカウントへの関心が高く、ブロックされにくい傾向にあります。またハガキやSMSに比べて高い到達率・開封率が期待できるため、業務の生産性向上にもつながります。

また、従来22種類であった利用用途が約70種類へと大幅に拡大されたことも重要なトピックです。
特にポイントの有効期限通知というCRMに直結するテンプレートが追加されたことで、ユーザーには「お得感」を、企業には「来店・再購買のきっかけ」を創出する機会が広がっています。

リニューアルの詳細については、以下記事をご確認ください。
三井不動産商業マネジメントの事例に学ぶLINE通知メッセージ活用の極意
実際にLINE通知メッセージをどのように活用し、成果につなげるべきでしょうか。セミナーでは、ららぽーとなどを運営する三井不動産商業マネジメント株式会社の事例を題材に、LINE通知メッセージ活用のポイントを紹介しました。
膨大な顧客基盤をどう動かすか
三井不動産商業マネジメント株式会社は、LINE公式アカウントの友だち数460万人(※2026年5月時点)、三井ショッピングパークのポイント会員数1,450万人(※2026年3月末時点)という強固な顧客基盤を保有しています。この基盤を活かし、一人ひとりに合った情報を届けることで来館を促進する仕組みづくりが課題となっていました。
「ポイント失効」をフックにした高度な設計
そこで実施されたのが、リニューアルされたLINE通知メッセージを活用した「ポイント有効期限通知」です。最大の狙いは、アプリのプッシュ通知をオフにしている層など、オウンドメディアだけではリーチできなかった層へ確実に情報を届けることにありました。
具体的には、ポイントの有効期限が当月末に迫っているユーザーを対象に通知を配信しました。その結果、「ポイント失効」というユーザーにとって重要度の高い情報を届けることで、施設への来館・購買を促すことに成功しました。既存のメールやアプリと比較しても、極めて高い開封率を実現しました。
成功を支えた三つの支援ポイント
この成果を支えた支援ポイントを三つ紹介します。

- 実務の一貫したサポート:
LINEヤフー株式会社との連携や審査対応、配信設計など、導入に必要な煩雑な実務をHakuhodo DY ONEが支援しました。これにより、企業の担当者様は企画検討という本質的な業務に集中できる環境が整いました。 - 中長期的な伴走体制:
過去の実績をふまえた分析をおこない、改善すべきKPIを明確化することで、施策改善を支援しています。さらに、同業界での豊富な支援実績から得た知見を活かし、施策の精度を高める伴走支援をおこなっています。 - UXを重視した動線設計:
顧客体験を損なうことなく、自然にID連携へとつなげることを最優先しました。通知内のボタンからログイン画面へ誘導し、詳細を確認する過程でスムーズにID連携が完了する流れを構築しています。
業界別の具体的な活用シーンとメリット
LINE通知メッセージは、商業施設以外の小売業界でも幅広く活用できます。セミナーでは、二つの業界におけるユースケースを紹介しました。
家電量販店における活用
家電量販店では、購入後の重要なお知らせがメール中心になりがちで、見逃されるケースが多くあります。そこで、「注文・購入完了通知」を配信し、通知をきっかけに友だち追加やID連携へ誘導します。その後、購入した製品カテゴリに応じた関連商品の案内や、ポイント状況に合わせたクーポンの配信を実施することで、生活者一人ひとりに寄り添ったCRM施策が可能になります。

アパレル業界における活用
アパレル業界では、付与したクーポンが未使用のまま失効してしまうケースが多くあります。これに対し、「有効期限通知」を配信し、再来店のきっかけを創出できます。通知を入り口としてセグメント配信につなげることで、限定セール情報なども最適なタイミングで届けることが可能です。ユーザーにとって関心の高い通知から始めることで、その後のコミュニケーションも受け入れられやすくなります。

成果を最大化するための「4つの設計指針」
LINE通知メッセージは導入するだけで成果が出るものではありません。戦略的な設計が不可欠です。セミナーでは、成功のための「4つの設計指針」が示されました。

- 目的・対象・データ・動線の整理:
誰に何を届け、どのようなアクションを期待するのか、全体像を明確にします。 - 審査・表現ルール:
業種規定やガイドラインを遵守しつつ、ユーザーの利便性を高める表現を追求します。 - 実装・連携方法:
API連携によるリアルタイム配信や、コストを抑えたファイル連携など、最適な手法を選択します。 - 推進体制:
企画から実装、効果測定までを一貫して推進する体制を整えます。
LINE通知メッセージの運用時に特に重要なのは、「最適なタイミング」での配信と、ユーザーを迷わせない「簡潔な動線設計」です。配信結果をもとにPDCAを回し続けることで、施策の精度は着実に向上していきます。
DialogOne®で実現する顧客体験の高度化
Hakuhodo DY ONEが提供するソリューション「DialogOne®」は、これらの施策を後押しします。

DialogOne®は、LINE公式アカウントと連携し、多様なデータを活用して顧客体験(CX)を改善するサービスです。LINE内外のデータを統合し、公式アカウント単体では難しい「一人ひとりに最適化されたコミュニケーション」を可能にします。
また、データの可視化にも優れており、配信後の反応を詳細に分析できます。LINE通知メッセージで新たな接点を作り、ID連携を経てセグメント配信やリッチメニューの出し分けを実施し、高度なCRM運用をワンストップでサポートします。導入時には、企業の目的やAPI連携システムの開発可否に応じて配信方法の選択が可能です。
継続的な関係構築の入り口として
LINE通知メッセージは、ユーザーにとって価値のある情報を確実に届けることで信頼関係を築き、継続的な顧客接点へと発展させるための「CRMの入り口」です。
商業施設・小売業界において、埋もれていた情報を価値ある体験へと変えていくことは、顧客満足度の向上と事業成長に直結します。配信のタイミングや遷移設計を緻密におこない、中長期的な視点でこの仕組みを活用していくことが、これからのマーケティングにおいて重要な鍵となるでしょう。

この記事の著者
ONEDER編集部
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