【生活インフラ業界向け】業界特有の課題を解決!LINE通知メッセージ実践セミナー ~毎月の請求通知を“価値ある顧客接点”へ変え、満足度向上とコスト削減を両立する活用アプローチ~【セミナーレポート】
- 執筆者:
- ONEDER編集部
毎月の料金確定通知や重要なお知らせをメールで送っても「見逃されてしまう」、アプリを導入しても「プッシュ通知がオフで届かない」、あるいは「SMSの導入コストが高い」といった課題はありませんか?こうした情報の不達は、未払い対応に伴う業務負荷や手続き漏れ、問い合わせの増加を招くだけでなく、顧客との継続的な関係構築の機会を損なう要因にもなります。
そこで、LINEヤフー株式会社のパートナーである Hakuhodo DY ONE が、「LINE通知メッセージ」をテーマに、豊富な実績にもとづくノウハウを解説する業界別セミナーを開催しました。第1回「商業施設・小売業界向け」に続き、第2回(2026年7月14日開催)では「生活インフラ業界」向けに、LINE通知メッセージによる請求通知を起点に、顧客満足度の向上と問い合わせ対応コストの削減を両立する方法を解説しました。
本記事では、事務的な通知に終始しがちな契約者との接点を「価値ある顧客接点」へと変え、友だち追加やID連携、継続的なコミュニケーションにつなげるための実践的な設計ポイントを詳しくお伝えします。
【登壇者】
鴨志田 一樹
株式会社Hakuhodo DY ONE
エンゲージメントソリューション本部
※本記事は、2026年7月14日に開催されたセミナーの内容をもとに、一部加筆・修正して掲載しております。
生活インフラ業界が直面する三つの課題
生活インフラ業界では、大きく三つの課題が挙げられます。

株式会社Hakuhodo DY ONE エンゲージメントソリューション本部 鴨志田 一樹
重要なお知らせの埋没と機会損失
一つ目は、重要なお知らせが生活者に届きにくいことです。
料金改定通知やアプリのプッシュ通知は、見逃されやすいケースが少なくありません。アプリ通知がオフになっていたり、メールが他のメッセージに埋もれてしまったりすることがあります。また、SMSを活用していても、コスト面の負担に加え、「本当に公式からのお知らせなのか」と受け手に不安を持たれやすいという問題もあります。そのため、重要な情報をより確実にユーザーへ届けるチャネルの確立を検討する企業が増えています。
問い合わせ対応にかかる人的コスト
二つ目は、料金や契約に関する問い合わせが事業負荷につながりやすいことです。
必要な情報がユーザーに十分届かない場合、内容確認や手続き方法に関する問い合わせが増加し、コールセンターの負荷が高まります。問い合わせ対応にかかる人的コストは決して小さくなく、業務効率化の観点からも早急な対応が求められています。
会員基盤の活用不足
三つ目は、日常的な接点が弱く、中長期的な関係を築きにくいことです。
契約者情報は保有していても、企業側から顧客との接点を持つ機会は限定的です。そのため、契約者との接点をエンゲージメント向上に十分活用できていないケースも少なくありません。日常的なコミュニケーションの積み重ねは、解約防止や顧客ロイヤルティの向上にもつながります。こうした観点から見ると、接点の少なさは中長期的な事業成長における課題とも言えます。
未友だちにも届くLINE通知メッセージの特長
前述の状況に対する有効な選択肢の一つが、LINE通知メッセージです。LINE通知メッセージは、LINE公式アカウントを友だち追加していないユーザーにも重要なお知らせを届けることが可能です。請求通知や重要連絡を起点に、各種手続きの案内や友だち追加、ID連携へつなげられます。
LINE通知メッセージの基本概要については、以下記事をご確認ください。
他のチャネルとの比較
ハガキ・メール・SMSなどと比較した場合、LINE通知メッセージは、日常的に利用されるLINE上で重要な情報に接触してもらいやすい可能性がある点が特長です。通知から詳細ページや手続き画面へ遷移しやすく、友だち追加後はLINE公式アカウントを通じた継続的なコミュニケーションにもつなげられます。
一方で、コストや到達状況、適した通知内容はチャネルによって異なるため、既存の連絡手段と比較しながら、用途に応じて最適な組み合わせを検討することが重要です。

また、生活者視点でも多数のメリットがあります。
- 信頼性:
所定の審査を経た公式アカウントから配信される仕組みのため、生活者にとっても公式性を確認しやすい接点になります。 - 確実性:
普段使用しているLINEに届くため、重要な情報を生活の中で確認できます。 - 利便性:
メッセージを受け取るだけでなく、詳細の確認や手続きへスムーズに移行できます。
企業にとっての戦略的価値
企業側にとっても、LINE通知メッセージの活用メリットは明確です。
請求通知や手続き案内など、ユーザー自身に関係する情報を起点として、友だち追加前のユーザーにも自然な導線で友だち追加を促すことができます。通知内容を確認するという明確な目的を持つユーザーとの接点になるため、友だち追加後も、ID連携や各種手続き、継続的な情報提供へつなげやすくなります。また手紙やSMSと比較検討されるケースも多く、運用次第では高い到達率・開封率が期待できるため生産性向上にもつながります。

LINE通知メッセージでは、配信できる通知の種類があらかじめ定められています。請求・支払いに関する案内のほか、契約・手続きに関する連絡など、ユーザーにとって重要性・必要性の高い通知を中心に配信できます。
2025年のリニューアルでは、LINE通知メッセージで利用できる通知用途(テンプレート)が22種類から約70種類へ拡充されました。これにより、従来の請求・契約関連の通知に加え、ポイントやクーポンの有効期限通知など、CRM施策にもつながる用途が追加されています。
たとえば、有効期限が近いポイントやクーポンを通知することで、ユーザーにとっては保有特典を有効活用するきっかけとなり、企業にとっては来店・再購入を促す接点になります。通知用途の拡充により、生活インフラ業界においても、請求通知にとどまらない顧客接点の設計が可能になります。

リニューアルの詳細については、以下記事をご確認ください。
LINE通知メッセージの活用事例
LINE通知メッセージは、重要なお知らせを届けるだけでなく、その後の顧客接点を創出し、継続的なコミュニケーションへとつなげることができます。セミナーでは、Hakuhodo DY ONEが支援した生活インフラ企業の活用事例が紹介されました。
課題:ブロック率が高く友だち数が伸び悩む
当初、LINE公式アカウントを運用していたものの、ブロック率が高く、友だち数が伸び悩んでいるという課題がありました。友だち数を増やすだけではなく、ユーザーに「このLINE公式アカウントは便利だ」「自分にとって有益な情報を届けてくれる」と感じてもらえる状態を実現することが求められていました。
施策:料金確定通知×ステータス別リッチメニューで利便性を向上
そこで実施したのが、LINE通知メッセージのテンプレートの一つ「料金確定通知」です。
LINE通知メッセージから友だち追加につながったユーザーに対し、ID連携者と未連携者でリッチメニューを出し分ける設計をおこないました。
具体的には、連携済みのユーザーには会員向けの情報や便利な機能へアクセスしやすいメニューを表示し、未連携のユーザーにはID連携へと促す導線を設けました。さらに、会員化のメリットを分かりやすく伝えるメッセージも配信し、登録促進を図りました。
このように、LINE通知メッセージを起点とした友だち追加から、ID連携状況にもとづくパーソナライズされたコミュニケーションへとつなげることで、LINE上での継続的な接点を維持し、着実な会員登録へと導く仕組みを構築しました。
成果:有効友だち8,000人獲得、会員数は前年比1.5倍に
その結果、有効友だち数として8,000人を獲得し、会員数は前年比1.5倍を達成しました。通知を送るだけで終わらせず、友だち追加後のユーザー状態に応じたコミュニケーションまであらかじめ設計した点が、成果につながった要因です。

成功を支えた二つの支援ポイント
この成果を支えたポイントとして、セミナーでは次の二点が挙げられました。
- 反応を最大化する導線設計・UI/UX改善:
情報量を増やすのではなく、ユーザーが迷わず目的の情報にたどり着けるよう設計することが重要です。リッチメニューやメッセージ導線を整理し、使いやすさとクリック率向上の両立を目指しました。ID連携の有無に応じて表示内容を出し分けることで、ユーザー状態に合わせた次のアクションを具体的に提示しています。 - KPI達成に向けてPDCAを回す伴走支援:
どのメッセージが反応されたか、どの導線で離脱が起きているか、どの層で成果が出ているかを可視化し、継続的に改善することが成果を左右します。有効友だち数やID連携者数などの数値をもとに施策成果を分析し、好調・不調を整理したうえで、次回以降の改善立案まで提案しました。
業界別の具体的な活用シーンとメリット
生活インフラ業界における具体的な活用シーンとして、セミナーでは二つのユースケースが紹介されました。
携帯キャリア企業における活用
契約開始直後のように、ユーザーの関心が高まりやすいタイミングで「会員登録完了通知」を送ることで、友だち追加やID連携へ誘導し、継続利用につなげることができます。契約後の早い段階でLINEを通じた接点を確立することで、その後のコミュニケーションの土台を築くことが可能です。

通信料金請求サービス企業における活用
「支払い予定通知」を活用することで、支払い期限の見逃しや未払いを防ぐことができます。通知から支払いフローへのスムーズな案内により、ユーザーが迷わず手続きを完了しやすくなるだけでなく、問い合わせ対応の負荷軽減も期待できます。

いずれのケースにおいても、通知を単なるお知らせで終わらせず、その後の行動まで設計することが成果につながる鍵です。
成果を最大化するための「4つの設計指針」
導入前に整理すべき4つの論点
LINE通知メッセージを成果につなげるには、導入前の設計が欠かせません。「誰に」「何を」送り、その後どのような行動を促すかという設計が不可欠です。施策を成功させるには、以下の4点を事前に整理することが重要です。

- 目的・対象・データ・動線の整理:
誰に何を届け、どのようなアクションを期待するのか、施策全体の設計を明確にします。 - 審査・表現ルール:
業種規定やガイドラインを遵守しつつ、ユーザーの利便性を高める表現を追求します。 - 実装・連携方法:
API 連携によるリアルタイム配信や、コストを抑えたファイル連携など、最適な手法を選択します。 - 推進体制:
企画から実装、効果測定までを一貫して推進する体制を整えます。
運用フェーズで押さえるべき三つのポイント
運用フェーズに移行した後も、押さえるべきポイントを解説します。
まず、最適なタイミングでの配信です。早すぎても遅すぎても行動につながりにくいため、余裕と即時性のバランスを意識した配信設計が重要です。
次に、シンプルな導線設計です。 通知から次のアクションまで、ユーザーが迷わず進めるように導線を簡潔に整えることが重要です。そして、継続的な改善体制の構築です。 通知後はその他の施策と組み合わせながら関係性を継続的に深め、配信結果をもとに改善を繰り返す体制を持つことが重要です。
DialogOne®で実現する顧客体験の高度化
LINE通知メッセージによって新たな顧客接点を創出した後、その接点をどう活かすかが成果を左右します。Hakuhodo DY ONEが提供するソリューション「DialogOne®」は、LINE公式アカウントと連携し、豊富なデータと機能を活用することで、顧客体験(CX)の改善を通じた継続的なコミュニケーションと事業成長を支援します。
DialogOne®の強みは、LINE上の顧客行動データを可視化し、改善に活かせる点にあります。ユーザーの反応・経路・離脱・きっかけまで把握することで、PDCAを細かく実行できます。LINE通知メッセージでの新たな接点創出から、友だち追加・ID連携、その後のコミュニケーション設計まで、一つのサービスで対応可能です。

つまり、LINE通知メッセージで新しい顧客接点を作り、DialogOne®でその後の行動データを可視化・活用しながら、実際の顧客体験の向上までつなげていくという三つのステップを踏むことができます。DialogOne®は、LINE通知メッセージの活用を含めた顧客体験改善のための基盤として活用することができます。導入の際は、企業の目的やAPI連携システムの開発可否に応じて配信方法の選択が可能です。
通知を、価値ある顧客接点へ
毎月届く請求通知は、企業と生活者が自然に接点を持てる貴重な機会です。重要なお知らせを届けやすくするだけでなく、その後のコミュニケーション設計まで一貫して考えることで、通知は顧客満足度とエンゲージメントを高める戦略的な接点へと変わります。
生活インフラ業界だからこそ持ちうる「毎月の定期接点」を最大限に活かし、顧客との長期的な信頼関係を築いていきましょう。

この記事の著者
ONEDER編集部
ONEDER(ワンダー)は、株式会社Hakuhodo DY ONEが運営する 「デジタルマーケティングの視点から、ビジネス・社会に『驚き』と『価値』を創出するメディア」です。 デジタルマーケティングを推進する企業の方々にとって信頼できる情報源となり、 ビジネス、ひいては社会の発展に貢献できれば幸いです。
メルマガに登録する
メールマガジンでは、企業のマーケティング戦略立案や日々の業務に役立つ、「驚き」と「発見」に満ちた最新情報を定期的にお届けしてまいります。
受信を希望される方は、フォームからご登録ください。